Summer Vacation Forever

「加納、たぶんこれ好きやから聴いてみ?」

とある高2の休み時間、T君から1枚の青いMDをもらった。

さっそくプレーヤーに差し込み、ヤバいでと薦められた4曲目を再生したその瞬間、経験したことのない電撃のようなものが全身を走り抜けた。

それはStill Waitingという曲で、アーティスト名はSum41.

サムフォーティーワンと読むらしい。

ほどなくして受験期に突入、三宮の予備校に通い始めた俺は、連日TSUTAYAの視聴コーナーで片っ端から洋楽ロックを漁りまくり、家のMDラックはあっという間に教科書には載ってない英語でいっぱいになった。

そんなんでよう入れたなという大学生活では、なけなしのバイト代(とぶっちゃけ奨学金)をはたいてあっちこっちのライブに参戦、The Offspring, Linkin Park, Limp BizkitにSlipKnoT, そしてもちろんSum41も!

あの日の衝撃は絶えず脳ミソを揺らし続け、血液として毛細血管の隅々にまで行き渡り、当時はライブに行くことを『輸血』と呼んでいた。

そういや最近ライブ行ってないし行こうとも思ってないけど、相変わらずロックは死ぬほど聴いている。

もしや血液じゃなく血管に、脳ミソそのものになっちゃった?

 

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そんな我がロック人生のイントロとなったバンドSum41が、このたび解散を発表した。

わりとマジに「17歳までは前世」として生きている俺にとってそれはもちろん残念なニュースのはずなんやけど、なんせ最後の最後に宿題おわった!という素晴らしい作品を提出してくれたので、ネガティブな気持ちはまったくない。

というか一時期はデリックのアル中がホンマに酷くて、10年ぐらい前のフェスで観た時は怒りを超えて寂しさを覚えるほどにヘロヘロのグダグダやったから、よくぞここまで立て直してくれたなぁとむしろ嬉しくアタマを振っているところ。

ロックだろうが何だろうが人間やから年も取るし、いつだって始まりは偶然で終わりは必然。

夏休み41日目に結成されたSummer Vacation 41, 略してSum41.

彼らそれぞれのセカンドステージを楽しみに待ちつつ、俺もよりいっそうパンクな二学期を過ごしていきたいと思う。

ラストついでにこの場を借りて早めの遺言、加納家のみなさん、俺が死んだら出棺の曲はThe Hell Songでよろsickデス。

Welcome to hell motherfucker!!